コオロギ気流感覚系および聴覚系の上行性ニューロン群を対象として,刺激方向の集団コーディングについて解析を行った。細胞外記録された神経活動から刺激方向をデコーディングしたところ,気流感覚系では4つのニューロンによって方向情報が伝送されていることがわかった。一方,聴覚系では音源方位情報は複数のニューロンの集団活動として表現されていなかった。さらに気流応答性ニューロンの集団活動をカルシウムイメージング法によって計測したところ,巨大介在ニューロン(GIs)10-2と10-3のコーディング精度が高く,それらが左右一対となることで高い精度で刺激方向を表現していることが分かった。
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