クラゲの卵巣では、「暗から明」または「明から暗」への光変化(明刺激または暗刺激)によって卵成熟が開始され、放卵へと至る。本研究では、エダアシクラゲにおいて、4個のアミノ酸から成り、C末端がアミド化されている神経ペプチド(RPRPa)が光刺激の下流で働く卵成熟誘起ホルモンの主成分であることを示す証拠を得た。また、他の種のクラゲでも、類似した神経ペプチドが卵成熟誘起ホルモンとして有効であることを確認した。さらに、これらのペプチドは、オスでは放精を引き起こすことも明らかにした。ペプチド性の卵成熟誘起ホルモンの存在は、全動物で初の発見となる。
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