本研究では、6種のペンギンの羽根の構造を肉眼的、そしてSEMを用いて微細構造学的に観察した。さらに、フクロウの趾の動態をCTによって解析した。ペンギンの羽根の解析では、各種とも正羽、綿羽、準綿羽、そして糸状羽が確認され、無羽区は存在しなかった。正羽は頭部、体幹、フリッパーに、綿羽は頭部、体幹、フリッパーの上腕部で観察された。また、糸状羽は頭部や体幹に認められた。フリッパーでは扁平な羽軸をもった正羽が密に分布し鱗状に配列していた。フクロウの趾の解析では、通常は三前趾足の形であったが、第四趾だけは掌側面を内側に向けていた。そのため、足根関節を屈曲させたとき第四趾は内側方向へと屈曲した。
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