研究課題
基盤研究(C)
生物は様々な「かたち」をしているが,それを明示的・定量的に評価した研究は少なかった.本研究では,北太平洋で爆発的種分化を遂げたメバル科・カジカ科を対象に,「かたち」を標識点位置座標そのものの関数として定義する幾何学的形態測定学を用いることで「かたち」の定量化を行い,分子系統樹で明らかになった系統関係と比較して,「かたち」の進化パターンを明らかにすることを目的とした.メバル科魚類においては「かたち」の差異が何らかの適応の結果である可能性が示唆されるケースが多く認められたが,カジカ科魚類においては,必ずしもそうではないことが示唆され,その進化過程は大きく異なる可能性があると考えられた.
魚類系統分類学