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2016 年度 実績報告書

澱粉粒を巨大化させるしくみの解明と利用

研究課題

研究課題/領域番号 26450004
研究機関岡山大学

研究代表者

松島 良  岡山大学, 資源植物科学研究所, 准教授 (80403476)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード澱粉粒 / イネ / 胚乳 / 突然変異体 / アミロプラスト / オルガネラ
研究実績の概要

「澱粉粒」は、植物細胞内で合成された澱粉が形成する粒子のことであり、植物種によってその形状は多様性を示す。特に穀類の胚乳においては、その形状多様性は顕著である。例えば、イネの胚乳の澱粉粒は複数の澱粉粒子が集合してできている。これは「複粒型澱粉粒」と呼ばれている。一方、オオムギやコムギは、1つの澱粉粒子から構成される「単粒型澱粉粒」を発達させる。澱粉粒の形は、澱粉の利用用途と精製効率を規定する重要形質であるが、澱粉粒の形が決定される仕組みはほとんど未解明である。本研究課題では、突然変異体、コンピュータシミュレーションならびに顕微鏡技術を用いて、澱粉粒の形が決定される仕組みを明らかする。
最終年度にあたる本年度は、澱粉粒とアミロプラストの可視化について新しい方法を開発した。澱粉粒の”大きさ”と”形”を研究する上で、澱粉粒の可視化は最重要の技術である。本研究ではこれまで、澱粉粒を従来のヨウ素染色法に従い可視化して観察していた。しかし、「澱粉の蓄積量が少ない登熟初期の澱粉粒を可視化できない」、「澱粉粒子が個別に染色されるために複粒型と単粒型の差を厳密に判別できない」という問題点があった。これらの問題点を解決するためには、ヨウ素染色法に依存しない澱粉粒の可視化法が必要であった。そこで、アミロプラストに効率的に移行するアミノ酸配列を同定し、それを融合したGFPを発現する形質転換体を作出した。アミロプラストの内部は澱粉粒がほぼ占有するため、この形質転換体では澱粉粒を生きたまま観察することができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 蛍光タンパク質によるイネとオオムギの澱粉粒の可視化2017

    • 著者名/発表者名
      松島 良、久野 裕
    • 学会等名
      第131回日本育種学会年会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2017-03-30 – 2017-03-30
  • [学会発表] 穀類の澱粉粒の形状多様性についての研究2016

    • 著者名/発表者名
      松島 良
    • 学会等名
      第8回中国地域育種談話会・第11回ムギ類研究会(共催)
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2016-12-10 – 2016-12-10
    • 招待講演
  • [学会発表] 野生オオムギと栽培オオムギにおける胚乳細胞壁の厚さに関する解析2016

    • 著者名/発表者名
      最相大輔、松島 良、本庄三恵、八杉公基、永野 惇、高萩航太郎、持田恵一、武田 真、坂本 亘
    • 学会等名
      第130回日本育種学会年会
    • 発表場所
      鳥取大学
    • 年月日
      2016-09-24 – 2016-09-24

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公開日: 2018-01-16  

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