先行研究でコムギ春播性遺伝子Vrn-D4の座乗領域は5D染色体動原体近傍の0.09cM領域と特定されていたが、本研究ではVrn-D4が短腕に座乗することを明らかにして座乗領域をさらに絞り込んだ。これとは別に実施した実験で、春播性Vrn-D4保有系統がVrn-A1を2コピーもつこと、しかもそのうち1コピーは5D短腕に座乗し、固有の配列変異を有することを明らかになった。他の春播性Vrn-D4保有系統でも5D短腕のVrn-A1コピー配列が確認され、Vrn-D4の原因遺伝子であることが確認できた。さらに、Vrn-D4の起源についても検討した。
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