研究課題
突然変異体の作成・解析:昨年は1400系統程度のM2を展開し、lax panicle2と思われる穂のパターンに関わる突然変異系統が2系統、frizzyと思われる系統が1系統得られた。今年度は新たに2000系統程度のM2展開の準備が終わっている。insitu-hybridization法による遺伝子発現の解析については、H26年に立ち上げを行った。H4でのシグナルは強いものが得られるようになったが、FRZなどをプローブとした場合のシグナルはまだ強くないので、引き続き改善する必要はある。現在去年サンプリングした突然変異体の幼穂で発現解析を行っている。12-AS-823はlogのアリルであることが判明した。しかしmoc様の12-TS-179は分げつが出るなど明らかにmocとことなる形質を示すことが明らかとなった。Moc様突然変異体はホモの種子が得られたので、沢山の個体を展開し種子を増やすことで、ホモの種子を実験に用いられるのでは無いかと考えている。交配実験:logやmoc様またlaxやlax2様突然変異体の間で交配を行っている。F1を今年育成しF2が得られる予定の組み合わせもある。また、12-TS-179についてはマッピング用集団の作成も始めた。来年度にはマッピングが出来る予定である。形質転換を用いた実験:突然変異体の背景があきたこまちである系統がおおいので、あきたこまちの形質転換の最適化を行った。
3: やや遅れている
突然変異体の作成は順調に進んでおり、新しいタイプの突然変異体が得られたと考えられる。変異体の解析は進んでいるがまだこれから多くの結果が出せると考えられるので、進捗としては大きくは無いと考えられる。交配による材料の作出は時間が掛かるので早い進捗があったと言いがたいが、ほぼ予定通りと考えられる。形質転換に関しては遅れていると考えられる。これらを総合すると、やや遅れていると考えられる。
技術的に困難で進んでいない部分は現在特にないので、このまま実験を実施していく予定である。しかし形質転換体の作出が遅れているので、本年はベクターの構築と形質転換体の作出に力をいれたい。
イネの播種などは4月の始めに行うため、播種のために必要な経費(土や農薬)を確保しておきたかったため。毎年イネの苗を苗箱100枚程度作るので、2~3万円分の土が必要になる。そのため、翌年度への残額が¥23170あった時点で、科研費の使用を停止したため。
実際には直ぐに科研費を使用しても良いのか分からず不安だったため、他の研究費で育苗用の土代は支払った。差額は交配用にイネをポットで育成する為の土代等として使用する予定である。
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Plant Cell Rep
巻: 33 ページ: 617-631
10.​1007/​s00299-014-1586-7