熊本県大津町のミナミノカオリの多収地帯において,枯れ熟れ様登熟不良に関する栽培試験および現地圃場の調査を行った.枯れ熟れ様登熟不良は試験圃場では発生しなかったが,現地の様子から,発症圃は1)ダイズあとの圃場であること,2)11月中に播種した圃場であること,3)生育初期の生育が旺盛であり茎立ち期には過繁茂傾向であること,などの傾向があった.穂肥重点施肥法は,穂数を増やすことにより多収となることが明らかとなった.また,窒素蓄積量が多くなり,子実タンパク質含有率も高くなった.2016/17年の圃場では枯れ熟れ様登熟不良の症状を軽減していることから,今後も継続的な調査が必要であると考えられた.
|