本研究では、我が国で最も重要なイネ科牧草であるイタリアンライグラスにおいて、茎葉が脆い「カマイラズ」と呼ばれるセルロース合成変異の原因遺伝子LmBC1がライグラス第4連鎖群に存在することをDNAマーカー解析により明らかにした。また、LmBC1遺伝子座周辺に位置づけられた連鎖地図上のイネ遺伝子由来DNAマーカーの遺伝学的配置が、ライグラス第4連鎖群とシンテニーの関係にあるイネ第3染色体上の物理的配置とよく符号することや、イネの当該ゲノム領域にもカマイラズ遺伝子BC1が存在することを明らかにした。これらの結果は、LmBC1がイネBC1のオーソログであることを強く示唆するものである。
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