ダリア(キク科)は,近年切り花の営利栽培が急増している。しかし,いくつかの品種の冬季栽培では,赤花の品種が低温により花弁が橙色となり,安定した赤色花の生産方法の確立が切望されている。 一方,従来,様々な植物において花色に関する研究がされ,その科学的情報の蓄積は大きいが,環境による花色の変化を遺伝子レベルで精査した報告は限定的である。本研究では,主にダリア品種’熱唱’の安定的な赤色の花色の切り花生産方法の確立のための分子基盤情報の蓄積を行い,安定した花色の発現が可能な品種の育成や栽培に資することを目的とする。
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