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2016 年度 実績報告書

ヤマノイモの腋芽をむかごへと誘導する現象を細胞化学的・生理化学的観点から解析する

研究課題

研究課題/領域番号 26450042
研究機関秋田県立大学

研究代表者

吉田 康徳  秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (40291851)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードむかご / 切片 / 枝葉の発育 / 灌水量 / 施肥時期 / 施肥量
研究実績の概要

今年度も,昨年度改善できた利便性の高い凍結説法法を活用して,細胞分裂頻度の可視化に取り組んだが,残念ながら期待した成果は得られなかった.しかし,むかごの発育が枝葉の発育に強く影響することから,枝葉の発育に作用する施肥方法の影響を15gと50gの種芋からの個体で比較した結果,枝葉の最大繁茂期である8月下旬の掘り取りで,種芋重15g区の場合,全乾物重は,対照で最も大きく,次いで,無施肥+6月および前期と後期高ECで同程度に大きかったが,無施肥+7月で,無施肥の順に小さい傾向が認められた.さらに,各器官の乾物の分配率で比較すると,対照,無施肥+6月,無施肥+7月および前期と後期高ECで,葉重と枝重で70%以上を占めたのに対して,無施肥では48%程度と低い傾向が認められた.しかし,新芋重は,それらの処理区で高くても20%程度であったのに対して,無施肥では30%程度と高い傾向を示した.つまり,無施肥のように栄養状態が悪い場合,枝葉の発育より新芋の発育を優先する生育特性が示された.逆に,生育初期から栄養状態が良好な場合,枝葉と葉重が占める割合が高まり,特に,葉重で50%程度と高い傾向が認められたが,逆に新芋では11%程度と低い傾向が認められた.この結果は,昨年度不明瞭であった,多灌水で枝葉と新芋の発育を促進した原因と考えられた.最終掘り取りでは,種芋重15g区で400g程度の大きさとなり,種芋重50g区と同程度またはそれ以上の大きさとなり,新芋重/種芋重で示す肥大率も種芋重15g区で大きい傾向が認められたが,その要因については,今後詳細に検討する必要があり,むかごの発育の促進・抑制にも関連する知見であるので,今後も引き続き検討する予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件、 査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] ツクネイモの小分割種芋生産法に関する研究-種芋重と株間の組み合わせが枝葉と新芋発育ならびに受光態勢に及ぼす影響2016

    • 著者名/発表者名
      吉田康徳・永瀬大樹・神田啓臣・富樫英悦・高橋春實
    • 雑誌名

      秋田県立大学ウェブジャーナルB(研究成果部門)

      巻: 3 ページ: 237-242

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Effects of between seed tuber weight and intrarow spacing on the development of shoots and new tuber in Chinese yam (Dioscorea oppositifolia ‘ Tsukuneimo ’)2016

    • 著者名/発表者名
      Yoshida, Y, Kikuchi, S, Togashi, E, Takahashi, T, Takahashi, H, Kanda, H, Hosogoe, K, Kagaya, R and Kanahama, K.
    • 雑誌名

      Acta Hort

      巻: 73-77 ページ: 73-77

    • DOI

      10.17660 / Acta Hortic. 2016. 1118.11

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 施肥方法がツクネイモの枝葉と新芋の発育に及ぼす影響2017

    • 著者名/発表者名
      吉田康徳・菅野嵩人・神田啓臣・富樫英悦・高橋春實
    • 学会等名
      園芸学会
    • 発表場所
      日本大学藤沢キャンパス(神奈川県藤沢市)
    • 年月日
      2017-03-19 – 2017-03-20

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公開日: 2018-01-16  

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