研究課題/領域番号 |
26450050
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研究機関 | 酪農学園大学 |
研究代表者 |
薦田 優香 酪農学園大学, 農食環境学群, 講師 (90716482)
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研究分担者 |
中原 健二 北海道大学, 農学研究院, 講師 (90315606) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ポティウイルス / 培養細胞 / 核果類 / マメ科 |
研究実績の概要 |
本研究は、重要農作物に感染するポティウイルスの増殖を分子レベルで解明するために、自然宿主である核果類樹木やマメ科作物等由来の試験管内実験系を構築することを目的としている。 前年度までに作出した、モモの液体培養細胞ラインは、効率的なプロトプラスト化条件が定まったため、脱液胞化の条件検討に入っていた。年度の初めに研究実施機関を移動することになったため、液体培養細胞を固形培地上でカルスに戻した上で、長距離を移動させたが、移動の影響により、カルスの状態が悪化し、増殖効率の低下や褐変化が起こった。したがって、本年度は、まず培養細胞の状態回復に向けた作業を行う必要があった。しかしながら、これまでに前年度までのような増殖効率を取り戻すには至らなかったため、現段階では、再度モモ樹あるいは種子を入手し、培養細胞ラインの構築を行う必要があると判断している。 マメ科であるエンドウのカルスについても、移動後、褐変化などが起こったため、当該カルスを用いた液体培養ラインの構築は困難と判断した。したがって、初期段階に戻って、エンドウ種子や葉からのカルス誘導からやり直している。エンドウについては、褐変化が移動に伴うものかどうか判断できないため、植物ホルモンの種類や濃度から再検討を行っている。また、エンドウに加え、ダイズ等を用いることも検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実施機関が変わったため、培養細胞を長距離移動させる必要があったが、環境変化に伴う状態悪化が著しく、培養細胞の死滅などが起こった。培養細胞ライン構築を再度行う必要などがあるため、やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
モモ培養細胞ラインの再構築を行い、マメ科植物の培養細胞ラインも構築する。プロトプラスト化、脱液胞化に再度挑戦する。当初使用していた遠心機とは異なる遠心機を使うことになるため、パーコール濃度などの条件も再検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究実施機関の移動があり、研究が計画通りに進まない部分が出たため。
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次年度使用額の使用計画 |
培養細胞ラインの再構築や、条件検討、プロトプラスト化、細胞抽出液の作製などに用いる。
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