我が国の主要作物であるイネ、その免疫システムを制御する因子としてOsRac1が存在、活性酸素産生タンパク質や免疫受容体らと複合体を形成し、さまざまなシグナル調整を行っていることがわかっている。本研究課題では活性型OsRac1とのみ相互作用するものとしてMD-2脂質認識タンパク質を単離した。このタンパク質について詳細な解析を行ったところ、活性型OsRac1の細胞死誘導に関係していること、病原体刺激による細胞外へ分泌されること、リン酸化酵素と相互作用することを発見した。本研究成果はイネ本来が持つ免疫システムを解明する上で有用な知見となり、未来型生物農薬の開発に大きく寄与できるものである。
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