本研究課題は、二次刺毛をもつ鱗翅目幼虫(ケムシ)について主に以下の2点を明らかにした。(1)大型ケムシでは、発達した刺毛が捕食性昆虫に対して重要な物理的障壁となっていることを示した。(2)生まれたてのケムシは寄生蜂に産卵・寄生されやすいが、1回目の脱皮後に現れる長い刺毛が寄生蜂の産卵を妨げることを示した。これまでケムシの刺毛がどのように捕食を妨げているのかについて詳細に検討されてこなかった。本研究では、刺毛を短く切断することで、刺毛が捕食者の大顎や寄生者の産卵管より長いことが重要であることを初めて明らかにした。
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