イネにおける光合成機能と個体生育の改良を目指し、カルビンサイクル酵素Rubiscoおよびトランスケトラーゼを同時に増強した。これらの遺伝子を同時に過剰発現したところ転写産物量の増加がみられるとともに、Rubiscoとトランスケトラーゼの量が葉面積あたりでそれぞれ35-53%および39-84%増加した。しかし、光合成速度は野生型から大きく変化することはなかった。以上のように、イネにおけるRubiscoとトランスケトラーゼの同時増強はカルビンサイクル代謝の改善による光合成機能改良には結び付かなかった。
|