本研究では、シロイヌナズナにおいて亜鉛恒常性維持に重要な機能を持つ転写因子bZIP19とbZIP23に着目した。亜鉛欠乏時にこれら転写因子が制御する下流因子を調べるために、定量プロテオーム解析手法としてiTRAQ解析やSRM解析などを行ったところ、いくつかの亜鉛輸送体や分泌ペプチドなどがbZIP19とbZIP23により制御されていることが示された。bZIP19とbZIP23は同じ機能をもつと信じられていたが、本研究により異なる遺伝子の発現を制御することが示された。さらに、分泌ペプチドが亜鉛恒常性維持に重要な役割をもつことが示唆されている。
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