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2014 年度 実施状況報告書

酸素酸化によるルビスコの失活を防ぐメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 26450081
研究機関広島大学

研究代表者

島田 裕士  広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80301175)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードRubisco / BSD2 / CYO2
研究実績の概要

シロイヌナズナBSD2ついて,C末に6×Hisを付加したBSD2タンパク質を大腸菌で発現し,Ni-カラムを用いて精製したタンパク質を用いて酵素学的解析を行った。自作したDi-E-GSSGを基質としてBSD2のProtein disulfide reductase活性を測定した。その結果,BSD2のKm値やKcat値を得る事ができた。その結果BSD2のKm値は,良く似た酵素であるCYO1に比べて約10倍程高く,BSD2は基質との親和性が低い事と植物細胞内における基質濃度が高い事が示唆された。
BSD2のアミノ酸配列から合成ペプチドを作成し,抗BSD2抗体作成を試みたがウエスタンブロットで使用可能な抗体を得る事が出来なかった。そこでbsd2変異体へBSD2-FLAG遺伝子を導入した相補株と抗FLAG抗体を用いてBSD2タンパク質の細胞内局在を調べた。その結果,BSD2タンパク質は葉緑体可溶性画分に局在しいる事が示された。
シロイヌナズナ葉肉細胞を用いてBiFC (bi-molecular fluorescent complementation)法でBSD2タンパク質とルビスコタンパク質との相互作用を解析した。その結果パーティクルガンあるいはPEGを用いたBiFC用ベクタ一類導入方法どちらにおいてもBSD2タンパク質とルビスコタンパク質との相互作用が確認された。さらにYeast two-hybrid法も用いた方法でもBSD2タンパク質とルビスコタンパク質との相互作用が確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

交付申請書に研究期間内で明らかにする事として3つの項目をあげているが,全て達成できている。当初は抗BSD2抗体を作成する予定であったが実験に使用可能な抗体を得る事が出来なかったため,bsd2変異体へBSD2-FLAG遺伝子を導入した相補株と抗FLAG抗体を用いる事で目的の結果を得ている。

今後の研究の推進方策

計画通り研究が進展しており,当初の計画通り研究を推進していく。具体的には下記の研究を行う。
シロイヌナズナbsd2変異体の表現型解析
① qRT-PCR等による葉緑体関連遺伝子の発現解析 ② 各種抗体を用いた葉緑体タンパク質の発現解析 ③ PAM (pulse amplitude modulation) 法等による光合成活性測定 ④ ルビスコタンパク質の酸化還元状態の解析(ジスルフィド結合部位の同定を含む)
シロイヌナズナBSD2高発現株の作出とその解析

次年度使用額が生じた理由

謝金の発生する支払いが生じなかったため。

次年度使用額の使用計画

繰り越し分は物品費として使用予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] CYO2によるルビスコの活性化解析2015

    • 著者名/発表者名
      白上典彦,高橋俊一,室屋誠人,北岡拓也,西村浩二,木下俊則,伊東千賀子,村中厚子,渡邊俊介,坂本敦,島田裕士
    • 学会等名
      第56回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      東京農業大学
    • 年月日
      2015-03-16 – 2015-03-18

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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