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2014 年度 実績報告書

細胞内プロテアーゼ・カルパインによる筋組織恒常性維持機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26450134
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

高野 二郎  独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (60415213)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2015-03-31
キーワードカルパイン
研究実績の概要

カルパインの筋組織における機能を解析するため、全身および心筋特異的カルパイン-1と―2両遺伝子欠損マウスを作製して、繁殖を行った。通常の両遺伝子欠損マウスは胎生致死になるため、Cre-loxPシステムによる条件特異的遺伝子欠損をおこない、全身欠損についてはMeox2プロモーター<ジャクソン研究室#3755>、心筋特異的欠損にはMyh6プロモーター<ジャクソン研究室#9074>制御下で発現するCreリコンビナーゼ発現マウスとの交配により作製した。全身欠損マウスで一部出生率の異常がみられたが、出生したマウスに大きな変化は見られなかった。しかし、生後3か月ごろから体重減少傾向が観察された。
また東京大学・大阪大学との共同研究により、カルパインの阻害タンパク質であるカルパスタチンの欠損マウスの心筋において、N-カドへリンがカルパインによって切断されることで心筋症が促進することを示した。
しかし9月から民間企業への就職のため本研究を断念し、廃止申請をした。これまでに作製したカルパイン-2欠損マウスについては、理化学研究所・実験動物開発室<http://mus.brc.riken.jp>に寄託する予定である。
これまでカルパインは病態を促進するプロテアーゼと一般的に認識されているが、カルパインが過剰活性化するような環境下では他の病態促進機構も働いており、カルパイン阻害のみを対象にした治療法は現実的ではない。一方で、カルパイン欠損が胎生致死や成体発育不良になることから、カルパインの生理的環境における機能やシグナル伝達機構を解明することで病態への新たな治療法の確立につながる可能性がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Calpain-dependent cleavage of N-cadherin is involved in the progression of post-myocardial infarction remodeling.2014

    • 著者名/発表者名
      Kudo-Sakamoto Y, Akazawa H, Ito K, Takano J, Yano M, Yabumoto C, Naito AT, Oka T, Lee JK, Sakata Y, Suzuki J, Saido TC, Komuro I.
    • 雑誌名

      J Biol Chem.

      巻: 289 ページ: 19408-19

    • DOI

      10.1074/jbc.M114.567206

    • 査読あり

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公開日: 2016-06-01  

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