本研究では、食品に含まれるスフィンゴ脂質やポリフェノール、多糖が消化管内分泌細胞の細胞膜機能をどの様に変化させるのか、また、食品成分受容体の活性化キネティクスにどの様な影響を与えるのかを細胞レベル、分子レベルで明らかにする事を目的とした。具体的には長鎖脂肪酸受容体GPR120に焦点をあて、まず簡便で、定量性の高いアッセイ方法の確立を目指し、「TGFα切断アッセイ」を導入した新規方法を確立した。この方法を用いて、1. 新規リガンド探索と、2. αリノレン酸/GPR120シグナリングに影響を与える分子の探索、を行い、いくつかの新規リガンド、シグナル制御分子を見出す事に成功した。
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