インスリンは、肝における糖新生系酵素 phosphoenolpyruvate carboxykinase(PEPCK)遺伝子の転写を抑制することにより血糖低下に寄与している。したがって、PEPCK 遺伝子の発現誘導をインスリン以外の物質で抑制できれば、糖尿病および予備軍の治療や発症予防に有用であると思われる。本研究では、私どもは、ワサビの辛味成分である6-methylsulfinylhexyl isothiocyanate (6-MSITC) がPEPCK 遺伝子の発現誘導を抑制することを明らかにした。さらに、6-MSITC による PEPCK 遺伝子の発現抑制メカニズムを解明した。
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