オクラトキシンA (OTA)は、腎毒性カビ毒で小麦類を汚染している。小麦類の約53%は麺類に加工されているので、麺類の製造・調理中のOTAの挙動を明確にすること目的とし実験を行った。 讃岐うどん麺、ラーメン、とそばを製麺し、調理中のOTAの挙動を調べた。その結果、最適ゆで時間でいずれの麺でもゆで汁中に22~27%のOTAが溶出し、約73~78%のOTAが麺中に残存することを明らかにした。また、市販麺類を分析した結果、即席麺27検体中19検体(70%)からOTA(平均0.106 ppb)を検出したが、最高濃度でも0.469 ppbで、EUの規制値(3 ppb)の1/6以下であった。
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