研究課題
基盤研究(C)
近年,大気汚染によって生じる大気由来の窒素負荷が樹木の栄養状態に悪影響を与えるのではないかと懸念されている.本研究は,日本の主要樹種であるスギ・ヒノキ人工林の栄養状態を診断し,窒素負荷がスギ・ヒノキの栄養状態に与える悪影響を評価した.その結果,窒素負荷の増大はスギ・ヒノキの窒素吸収量を増加させ,リンなどの他の栄養成分の要求量を増加させていたが,リン不足にはなっていなかった.これは,樹木がリンの吸収効率を上昇させているためと推察された.
生物地球化学