簡易な手法による木質系マット断熱材の断熱性改善を目的として、原料小片へのカーボンブラック(CB)の添加(物理的な付着)による断熱性改善の有無とその程度を調べた。4種類のCBを用い、添加量をパラメータとしてマットの熱伝導率を比較した結果、添加率0.25%という微量添加でも熱伝導率は最大で14%低下することが明らかとなった。CB添加による熱伝導率低下メカニズムをマットの伝熱メカニズムから考察した結果、主たる要因として小片間粗大空隙の伝熱特性の変化が示唆され、CB添加前後での表面性状の変化による対流伝熱や放射率の変化など、今後、検討すべき課題が整理された。
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