樹木の生存戦略のひとつとして発達したと考えられ木材の利用上極めて重要な心材と、心材に水分が集積する現象で我が国の重要な林業樹種で大きな欠点となっているwetwood(水食い材・高含水率心材)について、それらの形成メカニズムを解明するために、樹木の樹幹の水ポテンシャルの日変動・季節変動に関わる関わると考えられる、樹液流量・樹幹内温度勾配・樹幹含水率を高時間解像度で長期間連続的にモニタリングした。1成長期にわたる通年観測に成功し、データを蓄積するとともに測定法の技術的な基盤を確立することができた。今後、供試個体数の増加、対象樹種の範囲の拡大、データ解析の高度化により研究を発展させる必要がある。
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