アマモの種子発芽から初期成長における生理メカニズムの解明を目指し、生理学的・分子生物学的研究を行った。約230のアマモ遺伝子を解析し、種子の休眠から発芽に至る時期には呼吸、塩耐性、吸水、植物ホルモン応答などに関与する遺伝子の発現変動が顕著であることが示された。アマモ遺伝子を組換えたシロイヌナズナでの解析から、少なくとも3遺伝子が塩耐性や低酸素耐性に関与することが明らかになった。光応答性の解析から、アマモにも光に応答して成長を調節する仕組みと赤色光と青色光の受容システムが存在することが示唆された。本研究を通して、アマモの種子発芽と初期成長に関与する遺伝子や環境要因の一端が明らかになった。
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