セラミドは,サイトカイン刺激や環境ストレスに伴うアポトーシスのセカンドメッセンジャーとして位置づけられている.しかしながら,細胞内に局在するセラミドのターゲット分子は不明である.本研究では,セラミド固相化カラムを使ったクロマトグラフィーによりBimを同定した.リコンビナントBimを使ったセラミド結合試験の結果,BimのKd値は,21.71 nMであった.また,本分子のC末端側の疎水性領域を欠如した変異体では,野生型と比べて最大結合数は低下し,アポトーシス誘導能が低下した.以上から,セラミドの役割は,Bimタンパク質と相互作用し,ミトコンドリア崩壊を伴うアポトーシスを誘導する機構が推定された.
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