研究課題/領域番号 |
26450295
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
水圏生命科学
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
廣井 準也 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (20350598)
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研究協力者 |
丸山 耕一 独立行政法人放射線医学総合研究所, 福島再生支援本部, 主任研究員 (70349033)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 塩類細胞 / トランスポーター / Na+/H+交換体 / Rh因子 / デコンボリューション |
研究成果の概要 |
近年,真骨魚類の鰓において,アンモニアの排出・H+の排出・Na+の取り込みという3つの生理機能をつかさどる分子群が機能的な複合体を形成している可能性が示唆されるようになったが,このモデルは仮説にとどまっていた.本研究では候補分子群を可視化することにより,1)候補分子群が塩類細胞の外部環境と接する細胞膜に共局在し3つの生理機能が連携していること,2)低イオン環境や酸性環境において候補分子群の微細局在が変化することによって機能の連携が亢進されること,を明らかにすることができた.さらに,3)Cs+と同じ挙動をしめすK+が塩類細胞のサブタイプによって排出されることを明らかにした.
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自由記述の分野 |
農学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
塩類細胞の既知の機能であるNa+の取り込みに加え,本研究では新たにH+とアンモニアの排出に注目し,これらの3機能が連携していることと外部環境変化に応じて連携が亢進されることを明らかにすることができたが,H+の排出は体液の酸塩基調節のかなめであり,アンモニアの排出は窒素代謝の最終過程であるため,これらの成果は魚類生理学・水産増養殖学の両面から重要である.また,塩類細胞のサブタイプによるK+の排出機構を明らかにしたが,Cs+はK+と同じ挙動を示すため,この成果は放射性Csによる魚類の汚染と除染のメカニズムを明らかにするうえで重要である.
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