多種のナマコ類が絶滅の危惧に瀕している。本研究では、ナマコ類の採卵技術の効率化に役立てることを目的として、種々の熱帯性ナマコ類の成熟過程とそれを調節する内分泌カスケードを調べた。 鹿児島県奄美地方において、4種類のナマコ類の繁殖生態調査を実施し、これらの生殖生態を調査した。その結果、いずれも5月から8月に産卵期があったが、正確な産卵期やその期間には種による違いが見られた。またマナマコの産卵誘発ホルモン(クビフリン)や調査対象としたナマコ類の卵巣抽出物の卵成熟誘起作用を調べた。その結果、クビフリンが作用したのは1種のみであったが、種々のナマコ類の卵巣抽出物は広い種の範囲に作用した。
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