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2017 年度 実績報告書

マダイの卵成熟能獲得を巡る分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26450298
研究機関国立研究開発法人水産研究・教育機構

研究代表者

奥澤 公一  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 増養殖研究所, センター長 (00211813)

研究分担者 宇治 督  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 増養殖研究所, 主任研究員 (40372049)
風藤 行紀  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 増養殖研究所, グループ長 (60399996)
藤原 篤志  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 中央水産研究所, 主幹研究員 (30443352)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード卵成熟 / マダイ / ステロイドホルモン / 遺伝子発現
研究実績の概要

平成27年12月から30kL閉鎖循環式水槽で水温と日長を制御して産卵を誘起・継続させたマダイ(5歳)を用いて、28年3月に2回および5月に1回実施した合計3回の培養実験により得られた卵濾胞サンプルのトランスクリプトームを実施した。
午前9時前後にマダイ1尾から卵濾胞を取り出し、組換えマダイ黄体形成ホルモン(rLH, 10μg/ml)またはヒト胎盤性性腺刺激ホルモン(hCG, 10 IU/ml)または卵成熟誘起ステロイド(DHP, 10ng/ml)の存在下ないし非存在下(対照区)の4実験区を設定し、L-15培地を用いて20℃で24時間培養した。
その結果、実験に用いた卵巣中に成熟卵(透明卵)を持つ個体を用いた3月の1回の実験において、DHP区のみで培養開始から18時間後に生体外卵成熟が観察された。そこで、卵成熟した卵濾胞(卵成熟能あり、competent)としなかった卵濾胞(卵成熟能なし、incompetent)の違いを明らかにするため、卵濾胞サンプルからRNAを抽出、逆転写した後、NGS (Illumina HiSeq4000)により塩基配列を決定しトランスクリプトーム解析を実施した。また、ホルモン(rLHおよびhCG)が遺伝子発現に及ぼす影響を解析した。ステロイドホルモン合成に関する遺伝子に着目すると、competentではincompetentに比べ、steroid 21-hydroxylase (CYP21A) の発現が上昇、エストラジオールの代謝に関与する酵素の発現が低下していた。incompetentにホルモン (hCG, rLH)を処理すると、17alpha-hydroxylase (CYP17A)の上昇がみられた。
以上により、昨年度に引き続き、マダイ卵成熟過程の遺伝子的背景の一端が解明された。

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公開日: 2018-12-17  

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