平成26~29年度で「取引額が大きいほど生協と生産者団体の交流は増え、生協組合員はより強い親近感を持ち、生産者側に多様なアプローチを試みること、生産者は交流が増えることで自立性が高まることが想定されること、販売会への参加回数が多い農家ほど、消費者と積極的にコミュニケーションをとること」を明らかにし、「交流への参加者が生産者であるかどうかで生協組合員はより強い親近感を持ち、生産者側に多様なアプローチを試みること、消費者と積極的にコミュニケーションを取る生産者は多くが地域農業の担い手となり、リーダーとなるキャリアパスを構築し、さらに経済的にも確立されてくること」を明らかにし、「提携生産者団体が存在する地域と周辺地域の公表統計の分析から、農業構造の変化は提携生産者がいる地域だからといって提携生産者団体の規模にあまり関係せず他の地域と顕著な違いがないこと、提携生産者団体の中には市町村単位で組織化しているものから、ごく限られた人数の団体まで幅広く存在し、生活クラブは規模要因以外の要素で高い評価を行っているのではないかと予測されること、市町村単位であろうと提携生産者団体の存在は限定的であるのではないか」と予測され、「消費者と直接関わる生産者団体は旧来型の組織からの脱却を図ることを意図して組織を作り、流通のメインルートである系統出荷、市場取引を避け、直接的に消費者に販売できる方法を模索し、生活クラブとの直接取引に結びついており、その過程は輸送手段、栽培方法など全てに渡って新たな生産・流通様式の形成過程であり、総合的技術革新として評価されること、生産者が1回でも交流に参加することで刺激を受ける領域と複数回参加しなければ刺激を受けない領域があること」を明らかにし、生協と生産者の関わりによって生産者の成長を促進することを確認するとともに、その効果は限定的であると評価した。
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