農家の機械化貧乏を防止するために誕生したマシーネンリングは、農作業の受委託をする組織から人材派遣、景観保全や除雪など多様な業務を担い、農村を維持発展させるキー組織となっている。時代の要請に応じたサービスの提供を可能にしているのは、受委託仲介というシステムの中でサービスの担い手を結びつけるネットワークとしての機能であるといえ、そのなかで担い手を形成する仕組みになっていることが指摘できた。農業の担い手の規模拡大とサービスの需要拡大によって、人員を雇用すること、機械等資本財を組織が保有することも進み、余剰の労働力と資本による相互扶助で対応していた段階から新たな段階に入っていることが明らかとなった。
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