アジアモンスーン地域における低地の水田農業は緑の革命に代表されるように農業開発が着実に進んできた。一方、高地農業は貧困による森林伐採や畑作物による土壌流出の問題が深刻化し、持続可能な農業の確立が喫緊の課題となっている。高収益でかつ持続可能な農業を行うためには、多年生作物をファーミングシステムに取り入れる必要がある。本研究課題は、インドネシアにおいて高収益、持続可能なファーミングシステムの成立条件を解明することである。農村調査の結果、食料摂取に不足があると多年生作物への投資を躊躇すること、また、多年生作物の場合、経営状況によってファーミングシステムを大きく修正できない点が大きな課題となっていた。
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