現在、ガーナ南部では輸出および国内販売向けの作物栽培が行われている。しかし栽培条件の厳しいガーナ北部では主に自家消費向けの農業が行われている。この二重の生産構造は、ガーナ北部と南部の間に経済格差を生み出している。しかし、ガーナ北部の農村部でも市場経済化が進展してきたことで慣習社会の一部が変化しつつある。ガーナ北部での市場経済化の影響は、農家がより多くの収入を確保することを迫り、出稼ぎや移住を増加させている。 本研究では、ガーナの地域間経済格差、土地利用や農業構造の変化などを詳細に調査した結果、こうした外部条件変化が、ガーナ北部で農業規模の縮小と農家の高齢化を進展させていることが明らかとなった。
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