大区画水田の再整備という本研究の目的に対して、複数の事例を詳細に調査し、共通する要因を抽出した。まず国内の再整備事例からは、それぞれの地域における新たな省力的経営形態を目標設定し、それに見合う区画規模を標準区画として再整備が行われていることを確認した。個人の経営規模が大きい海外での調査の成果として、区画再編にとどまらず、省力的水管理、人工衛星データを用いた追肥計画、冷害防止のための深水灌漑という一連の稲作技術も合わせて行っていることを確認した。いずれのシステムにおいても、目標設定に見合った再整備という共通点を明確にした。
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