全国の6流域それぞれにおけるレーダーアメダス解析雨量及び地域気候モデル(RCM)による将来の時空間降雨分布データに,6定数型の面積降雨-面積-降雨継続時間関係式(DAD式)を適応し,これに基づく洪水比流量曲線を用いて各流域における確率洪水比流量の将来変化を調べた。その結果,将来変化の傾向は流域によって異なり,とくに流域面積による洪水流量の増加傾向に違いが見られた。また,近年公表された全国各地における既往最大面積雨量のDAD関係から洪水比流量曲線を推定した結果,北海道南部などで,現在ダム設計基準等に用いられているCreager式,角屋・永井による式を上回る洪水比流量が推定された。
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