食肉のおいしさは,味,香り,色,食感等の様々な要素によって形成されるが,特に「呈味」に着目した。食肉の主要な呈味成分は筋肉遊離Gluであり,Glu量の調節は食肉の呈味に影響する。執筆者らの検討から,リジン(Lys)、イソロイシンまたはバリンを添加した飼料の短期給与により,筋肉遊離Glu量が有意に増加することが示された。一方,低Lys飼料を給与した場合にも,筋肉遊離Glu量が有意に増加し,食肉のうま味及び総合的な味強度が向上することが示された。また機能性成分への影響も見られた。そこでメタボローム及び遺伝子発現解析を用いて,代謝物質の変動を解析し、メカニズムをそれぞれ検討した。
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