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2016 年度 実績報告書

甲状腺ホルモン濃度操作によるブタの筋線維タイプ改変に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 26450385
研究機関麻布大学

研究代表者

勝俣 昌也  麻布大学, 獣医学部, 教授 (60355683)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード筋形成 / 初期栄養 / ラット / 甲状腺ホルモン / タウリン
研究実績の概要

妊娠18日目から雌ラットにPTU(15ppm)を溶解した水道水を給与し、対照区には水道水のみを給与した。子ラットが3週齢に達した時点で腓腹筋と胸最長筋を採取し、MHCのmRNA発現量を測定した。腓腹筋ではMHC1、2A、2X、2BのmRNA発現量がPTU区で低くなったのに対し(P<0.01)、embryoとneonatalタイプのMHCのmRNA発現量はPTU区のほうが高かった(P<0.01)。胸最長筋では、MHC2A、2X、embryoならびにneonatalタイプの結果は腓腹筋と同様だったが、MHC1と2BのmRNA発現量はPTU投与の影響をうけなかった。妊娠終盤から授乳期にかけて雌ラットにPTUを投与すると、子ラットの筋線維のadultタイプへの発達が阻害された。
14週齢のラットの雄と雌を導入し、1週間の馴致後に交配した。妊娠を確認した雌ラットに、タウリン無添加(対照区)、同0.5%添加、同1.0%添加、同2.0%添加の水道水を給与した。授乳中はラットの飲水量が増加するので、各々のタウリン添加水準を半量にした。腓腹筋の重量が体重当たりに占める割合は、タウリンを給与した雌ラットの子が対照区の子ラットと比較して低かった(P<0.05)。タウリンを給与した雌ラットの子の腓腹筋のMHC2BのmRNA発現量の平均値は対照区と比較して低かった。AdultタイプのMHCタンパク質の中でも、MHC2Bの発現が最後に高くなることを考えると、タウリンを給与した母ラットの子は、筋肉の発達が遅くなった可能性がある。母ラットの血漿と腓腹筋中の遊離タウリン含量は、飲水へのタウリンの添加水準に用量依存的には増加せず、筋肉中の遊離タウリンの含量の平均値は0.5%区のほうが2.0%区よりも高かった。飲水へのタウリン投与水準が高くなると、筋肉へのタウリンの取り込みが影響を受けるのかもしれない。

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公開日: 2018-01-16  

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