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2016 年度 実績報告書

ビブリオ・バルニフィカス生体内増殖因子の網羅的同定

研究課題

研究課題/領域番号 26450411
研究機関北里大学

研究代表者

柏本 孝茂  北里大学, 獣医学部, 准教授 (50327459)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードVibrio / vulnificus / 敗血症 / トランスポゾン / 病原性 / 軟部組織壊死
研究実績の概要

昨年度までに実施したV.v.のトランスポゾン変異株を用いた研究により、V.v.は皮下組織で拡散しながら増殖し、やがて筋肉組織内へ侵入することを明らかにしてきた。
本年度は、V.v.の筋肉組織内への侵入機構とその意義についての解析を実施した。その結果、
1)V.v.の筋肉組織への侵入には、鞭毛の正常な回転制御が必要であること。
2)筋肉組織内に侵入することで好中球による殺菌から逃れることが可能であること。
3)V.v.の主な増殖場所が筋肉組織内であること。
4)筋肉組織内での増殖と筋肉組織の壊死が相関すること。の4点を見出した。V.v.にとって筋肉組織は、免疫システムから逃れることができる、栄養源の豊富な組織であり、V.v.の増殖に適した生体内組織であることを示している。V.v.は、生体内へ侵入後、化学走化性により筋肉組織を目指して進み、鞭毛運動により筋肉組織内へ移動・侵入することが明らかとなった。本年度得られた結果より、V.v.の走化性を司る生体内因子(化学走化性誘引物質)を明らかにし、V.v.による当該物質の感知を阻害することにより、生体内での増殖を大幅に抑制することができると思われる。すなわち、致死的軟部組織壊死感染症(人食いバクテリア感染症)の新たな生体内制御法を開発する礎となる結果を得ることができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Importance of fumarate and nitrate reduction regulatory protein for intestinal proliferation of Vibrio vulnificus.2017

    • 著者名/発表者名
      Kado T, Kashimoto T, Yamazaki K, Ueno S.
    • 雑誌名

      FEMS Microbiol Lett.

      巻: 364 ページ: -

    • DOI

      10.1093/femsle/fnw274.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Mechanisms of V. vulnifcius wound infection. How does an opportunistic pathogen cause disease in healthy individuals?2016

    • 著者名/発表者名
      Kashimoto T.
    • 学会等名
      Federation of Korean Microbiological Societies 2016
    • 発表場所
      韓国ソウル
    • 年月日
      2016-11-03 – 2016-11-04
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Chemotactic motility of V.vulnificus is required for lethality in mice2016

    • 著者名/発表者名
      K. Yamazaki, T. Kashimoto, T, Kado, S. Ueno
    • 学会等名
      ASM microbe 2016
    • 発表場所
      米国ボストン
    • 年月日
      2016-06-16 – 2016-06-20
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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