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2016 年度 実績報告書

生体内タンパク質分解能と非定型BSE発生の関連性

研究課題

研究課題/領域番号 26450415
研究機関地方独立行政法人北海道立総合研究機構

研究代表者

福田 茂夫  地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 農業研究本部畜産試験場, 主査 (00390865)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード牛 / 非定型BSE / プリオン / 酵素
研究実績の概要

本研究は、48~60ヶ月の牛と96ヶ月以上の高齢牛の脳内不溶性タンパク質の出現量の比較から、加齢と不溶性タンパク質(特にPrP)との関連性を明らかにする。またBSE感染脳乳剤をタンパク質分解酵素で処理し、生体中の酵素によるPrPScへの影響を明らかにする。
BSE検査陰性が確認された健康と畜牛、48~60か月(A群:n=44)、96~119か月(B群:n=42)および120か月以上(C群:n=40)の3群について、延髄を破砕し作成した乳剤を遠心分離して上清(S1)を得た。そのS1をさらに超遠心分離し、沈渣(P2)を分取する。SDS-PAGEおよび抗PrP抗体等を用いたウエスタンブロット(WB)法により、P2から得られる不溶性タンパク質の量および性状を解析した。3群間に遠心上清総タンパク質量および不溶性PrP量に有意な差は見られなかった。しかし延髄の不溶性PrP量の比較では、上位25%の個体数は、C群が最も多く、加齢に伴い不溶性PrP量の多い個体数が増える傾向がみられた。脳内の不溶性PrP増加に加齢およびそれ以外の要因が関与していることが示唆された。電気泳動像や分子量に加齢による影響はみられなかった。
健康牛、定型BSE実験感染牛および非定型(L型)BSE実験感染牛の脳を用い乳剤を作製し、それぞれ酵素(ペプシン、トリプシン等)溶液および消化管液に添加した。反応後、SDS-PAGEおよびWB法により含まれるタンパク質の分子量および量を解析した。非定型BSE感染脳乳剤を塩酸処理下においてペプシンで消化したところ、1.5mg/ml以上の濃度でPrPScのバンドが減弱した。非定型BSE感染脳をトリプシン(最終濃度2.5mg/ml)で37℃、2時間処理したところ、PrPSc量は、処理なしに比較し0.74±0.05倍(p<0.05)に減少した。

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公開日: 2018-01-16  

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