研究実績の概要 |
本研究ではわれわれが組換えバキュロウイルス発現システムを用いて作成したウイルス様粒子(VLPs)を抗原として作成した抗体検出法で実験用およびペット用フェレットにおけるferret HEVの感染状況を調査し、フェレットにおけるFerret HEVの感染率は非常に高いことが判明した。また、アメリカから輸入したフェレットから分離したFereet HEVの全長解析し、Ferret HEVの遺伝子の多様性を明らかにした。(Li et al. Emerg Infect Dis. 2014; Li et al. JJID. 2015)。 また、フェレット糞便から分離した Ferret HEVをヒト肝がん細胞PLC/PRF/5に接種し、ferret HEVの細胞培養系を樹立した。この細胞培養系の樹立によりferret HEVの感染、複製の機序の解析に非常に有用である。また、ferret HEVの細胞培養方法の樹立により、中和活性を細胞培養法を用いて実施することができるようになり、ワクチンの評価にも非常に有用である。(Li et al. Virus Research. 2015)。 さらに我々はFerret HEVの宿主の同定を試み,カニクイザルやラットに感染しないことを明らかにした (Li et al. Intervirology. 2015)。 最も重要なのは我々は数多くのフェレットの観察結果からフェレットにおけるFerret HEV の感染特徴を明らかにした。Ferret HEVの感染により不顕性、急性肝炎、持続感染という三つの感染バターンを呈し、肝炎病原性の動物モデルとしての可能性が示唆された(Li et al. Vet Microbiol. 2015,)(Li et al.nfection, Genetic and revolution. 2017)。
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