研究課題
犬や猫にも肥満は増加している。臨床現場における犬や猫の肥満の指標は、今だに体重や血液中の脂質の量的評価が主である。そこで蓄積脂質の質的評価に注目し、酸化LDLの定量、細分化リポ蛋白質分画の変化、内因性の抗脂質過酸化酵素と肥満との関連性、コレステロールの質的分析(合成系、吸収系)、蓄積脂質のアディポカイン濃度などを検証することにした。2015年には、アテローム性動脈硬化の重要因子である犬猫の酸化LDLを測定し、BCSとの関連性を検証した論文がFrontiers in Veterinary Science Animal Nutrition and Metabolism に受理・掲載された。2016年には、日本における約200頭の猫(肥満・健常)のアディポカインやサイトカインを測定・検証した。BCSにより、高遊離脂肪酸を伴う高コレステロール・高トリグリセリド血症につながる可能性が高いこと、雄は雌よりも高インスリン値と低アディポネクチン値を示し、より肥満傾向が高いことをまとめた論文が、Turkish Journal of Veterinary and Animal Sciencesに受理・掲載された。現在、研究のまとめとして、肥満犬猫の細分化リポ蛋白質分画(21分画)と内因性の抗脂質過酸化酵素(PON-1)の関連性、合成系コレステロールと吸収系コレステロールの定量比較を検証した論文を投稿中である。
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 6件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)
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