犬猫の肥満を適切に評価にするには、「蓄積脂質の量的指標」から「蓄積脂質の質的指標」へと進化させる必要があると考え、脂質過酸化マーカーを中心とした新しいマーカーの確立を試みた。内因性の抗脂質過酸化酵素であるPON-1は、健常犬において、より粒子径の小さいHDLと相関があることがわかった。また、酸化LDLに関しては、犬猫の肥満との関連性は低いが、肥満群の中に数頭高値を示すものがあり、病気の前兆を示す有力な候補である可能性が高まった。また肥満猫のポタンパク質コレステロールの吸収系と合成系においては、合成系コレステロールが優位に高いことも分かった。
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