研究課題
イヌのNHEJ機構を標的とする新しい放射線増感剤の開発の基盤となる情報を得るためには、各NHEJ蛋白質のDSB認識に関わる時間・空間的な分子機構を解明することが重要である。NHEJコア修復蛋白質のDSBへの集積は損傷直後から開始し、修復は5分以内に完了するとされている。その集積にはリン酸化やアセチル化等の修飾変化の関与が示唆されている。従って、イヌのDSB認識機構を解明するには、DSB損傷直後から解析できる手法を構築する必要がある。まず、クローニングしたDNA配列から予想されたアミノ酸配列をヒトやマウスのオルソログのそれらと比較解析した。構築した蛍光遺伝子(GFP)を融合した各NHEJコア修復遺伝子産物(Ku70. XLF, XRCC4等)を発現するイヌ細胞を材料に、各NHEJコア修復蛋白質の局在について細胞周期との関連について解析を進めた。また、各NHEJコア修復蛋白質の発現量を種間比較した。さらに、構築した各NHEJコア修復蛋白質の挙動をDNA損傷直後からライブセルで追跡する方法による解析を進めた。また、イヌのがん細胞を材料に、NHEJコア修復蛋白質の発現解析を進めた。これらの成果の一部は、遺伝子バンクに登録するとともに、原著論文として公表した。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (1件)
Journal of Veterinary Medical Science
巻: 79(3) ページ: 554-561
doi: 10.1292/jvms.16-0649
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