研究課題
研究代表者は、グループBのスカベンジャー受容体システインリッチ(SRCR)ドメイン構造を持つニワトリ卵白タンパク質EW135の研究の過程で、EW135に対する抗体と結合する新規ニワトリ血清タンパク質CS120を発見した。本研究はCS120の構造と機能の解明を目的として行った。(1) 2014年度と2015年度の研究では、cDNAクローニングによりCS120cDNAの翻訳領域の塩基配列を決定した。これにより、EW135が9個のSRCRドメインから構成されるタンパク質に対し、CS120が8個のSRCRドメインから構成されるタンパク質であることを明らかにしたが、2016年度の研究では、RACE法などを用いた解析からCS120cDNAの5’側と3’側の非翻訳領域の塩基配列を決定した。本研究により、CS120とEW135の非翻訳領域を含むcDNAの塩基配列が良く似ていることが判明した。(2) CS120の精製法を検討し、ニワトリ血清のポリエチレングリコール沈殿、Q SepharoseとS Sepharoseによるイオン交換クロマトグラフィー、プロテインAカラムによるアフィニティクロマトグラフィーを組み合せた方法によりCS120が高純度に精製されることが明らかになった。また、精製したCS120のN末端アミノ酸配列は、(1)で明らかになったCS120cDNAの塩基配列から演繹されるアミノ酸配列の一部と完全に一致した。
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
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