ラクトフェリンによるTLRを介した精子形成異常の制御機構を解明するために実験を企図した。 材料としてマウス精子を用い、菌体成分とラクトフェリンと共培養した後、アポトーシスを誘導された細胞を免疫組織学的手法を用いて検討すると共に、アポトーシスに関連する遺伝子の発現を生化学的手法を用いて検討した。その結果、ラクトフェリンが細菌による精子アポトーシスを抑制すると共に、受精能や胚の発生にも影響しないことが明らかとなった。以上のことから、ラクトフェリンラクトフェリシンによる細菌に起因する精子形成異常と細胞死が抑制されることが明らかになるとともに、受精率や着床率の向上が認められることが明らかとなった。
|