カイコの性染色体型は、雌がZW(XY)で雄がZZ(XX)である。カイコはW染色体が1本存在すればZ染色体の数にかかわらず、雌になる。カイコのW染色体には形態的な形質に関係する遺伝子が存在しない。W染色体は分子生物学的に解析すると、LTRとよばれる長い繰り返し配列を両端に持つレトロトランスポゾン、また繰り返し配列を持たないレトロトランスポゾン、レトロポゾン、DNA型トランスポゾンなどが、入れ子状になり形成されている。その中でも特筆すべきは、Bm1とよばれる短い配列を持つ、新規の転移因子がである。 パーキンソン病の動きのモデルになるカイコが報告されていたが、これは単なるリアクションであった。
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