DNAバーコーディングは特定の遺伝子領域の短い塩基配列を登録し,生物の検索・同定を促進するテクニックである.本研究は日本産コガネムシ上科甲虫のDNAバーコード情報の蓄積を進めることにより,農業害虫や外来種の早期・ 簡便な同定・判別を可能にしていくとともに,種の多様性管理のためのデータベースの構築を進めることを目指した. これまでにコガネムシ上科甲虫584分類群(種・亜種)のうち319分類群(54.6%)を収集・同定することができた.うち52分類群の294個体について塩基配列を決定し,日本産コガネムシ上科甲虫DNA barcodeデータベース(JScaBOL)を開設し,情報の集積を進めている.
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