ミツバチの雌は幼虫期に与えられる餌の違いによって女王バチと働きバチに分化する。このカースト分化に性決定遺伝子が関与している可能性を検証することを目的として、脂肪体における遺伝子発現解析を行い、transformer 2とdoublesexの発現がカースト間で異なることを示唆する結果を得た。また、働きバチの行動が育児から採餌に変化する際のエピジェネティックな仕組みを調べるため、脳から抽出したDNAのメチル化を解析し、メチル化の状態が変化する439個の遺伝子を同定した。さらに、CRISPR/Cas9システムによるゲノム編集を試み、主要ローヤルゼリータンパク質のノックアウトに成功した。
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