アルミニウムイオン(Al)は酸性土壌での植物の生育を阻害する主たる要因である。しかし、その毒性機構については、酸化ストレスあるいは膜脂質流動性攪乱や、メタルイオン恒常性攪乱などが提唱されているが、その詳細は明らかではない。 本研究では、高濃度Al耐性微生物であるAcidocella aluminiiduransおよびRhodotorula taiwanensisの脂質組成の解析を進め、Al感受性や耐性と脂質組成の関連について検討を加えた。また、モデル生物である出芽酵母からAl耐性変異株を確実に選択し、欠損によりAl耐性を示した脂質関連遺伝子群とAl毒性やAl耐性との関係に検討を加えた。
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