研究成果の概要 |
環境ストレスに応答するγ-アミノ酪酸(GABA) 経路の機能を調べるために, GABAアミノ基転移酵素 (GABA-T) とグリオシル酸還元酵素の過剰発現株をイネで作出した。これら植物体を低温,乾燥,高濃度の塩,過酸化水素で一定期間処理した。低温と乾燥ストレスでは全体的にバイオマスの増加が確認された。また,酸化或いは低温ストレス後に土に移植し,生存率を調べた結果,GABA-Tを葉緑体で過剰発現させた株で,野生型に比べて有意な生存率の増加が観察された。このストレス処理により,Gln以外のGABA経路関連遊離アミノ酸 (Ala, Gly, Ser, Glu, GABA)の著しい低下が観察された。
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